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戦闘における時系列と主導権に関して(昔書いた原稿より)

闘争は闘争二者間における不断の相互作用の結果として存在する事をクラウゼヴィッツは戦争論において述べた。クラウゼヴィッツはこの相互作用が極限に至る事を論じたが、しかしながら現実的には極限に至らない場合も多い。ここで、その相互作用における戦術的な一面を切り取り、この時系列における攻撃側と防御側の実際的な行動における変化について主導権というパースペクティブから論じてみたい。

攻撃と防御によって構成される闘争(つまり遭遇戦については別の問題となるが、しかし主導権をどちらかが奪取した以降は攻撃者と防御者に分化する)における時系列は、彼我双方のフェーズの変化として認められる。通常、闘争は攻撃者と防御者の二者がおり、この間における様々な相互作用により闘争のシークエンスは決定する。闘争には様々な行動があり一概に図式化する事は出来ないし、またこのシークエンスの断絶や攻防の転換が起きる点を一概に決定する事は出来ない。しかし、攻撃と防御は対になる物であり、かつ防御者は攻撃者の企図を拒否し自らが攻撃者となる企図を有する以上、これは攻撃と後退・攻撃と遅滞・攻撃と防御・攻勢限界と攻勢転移という瞬間を以って逆回転に至るというシークエンスとなるのが基本的な原形となる。この闘争のシークエンスの進展について、攻撃側の目標は攻勢限界点に達する前に攻撃目標を達成する事となり、逆に防御側の企図は第一に攻撃側の企図の拒否(攻撃側の攻撃目標達成の阻止)、そして自らが攻勢転移により攻撃者となり攻撃目標を達成する事となる。

ここで、攻撃側の攻勢限界点とは如何なる物であるのかを考えると、それは敵軍の撃破や某地点の確保といった攻撃目標の達成と言う積極的目的を掲げる攻撃が失敗する事が確定する時空間上の点であるのだから、防御側の拒否に対してこれを積極的な意思の発揮とそれを担保する戦闘力により従属させ無効化する主導権の発揮と結びつくと考えられる。主導権とは相対的自由度の問題である。つまり、それまで主導権を発揮し防御側よりも自由度を高く維持していた状態、換言すれば防御側が心理的、物理的(時間的、空間的)な拘束により攻撃側の意のままにされていた状態が終了した場合には、最早攻撃は攻撃目標を達成することは不可能となり攻勢限界点に至ると考えられる。では、如何にしてこの攻勢限界点に達するのであるかと考えると、それは、攻撃衝力の減衰であると言える。攻撃衝力が減衰すれば、防御側に対して奇襲的要素や戦闘力の優越が期せなくなり主導権を維持するのは困難となる。攻撃衝力が減衰するのは、一言で言えば兵站上の問題である。通常、戦闘行為を行えば、兵員や資機材、弾薬、燃料は損耗する。某正面において兵員や資材、機材、それを稼動する為の弾薬、燃料によって裏打ちされた戦闘力が減衰する、つまり攻撃衝力が減衰すると言う事は、即ち兵站上の問題であり、その意味において攻勢限界点の問題とは兵站上の問題に他ならない。

この兵站の崩壊による攻勢限界点の代表例として第一次世界大戦でのマルヌ会戦がある。第一次大戦におけるドイツ帝国軍は二正面作戦を回避する為に動員の遅いロシアを取り敢えず無視し、ベルギーの中立を侵犯後、そのままフランスに雪崩れ込みドイツ帝国軍左翼側の限定的な戦闘により誘致したフランス軍主力をドイツ帝国軍右翼がパリごと包囲しフランスに対し速やかに決定的勝利を収め、返す刀でロシア軍を打倒するというシュリーフェン・プランという作戦計画を用いた。この際、最右翼であったクルックの第1軍は損耗した兵力の補充が望めず、かつ敵を追撃する都合上からパリの内側に回り込む決心をした。これにより、パリ防衛軍司令官ガリエニは麾下のモーヌリーの第6軍をパリから攻撃発起させ側面を攻撃。これにより、クルックの第1軍は攻撃を停止。シュリーフェン・プランは失敗し戦線は膠着状態に陥った。もし、クルックが十分な兵力を有し、パリを内側に旋回するか、もしくはパリ防衛軍に対して十分な側面防護が出来ればフランス軍主力は包囲され撃破されていた可能性もあった。当時の鉄道による輸送による兵站と徒歩歩兵による戦闘のの限界であった。

では、防御側の攻撃側の企図の拒否とは如何に行われるのであろうか。前述の通り、攻撃側の攻撃目標の達成の前に攻撃側の兵站が破綻すればこの企図は達成されるのであるから、直接的な攻撃側の減殺と同時に攻撃側の後方への打撃が考えられる。リデルハートは前者のような方法論を直接アプローチ戦略、後者のような方法論を間接アプローチ戦略と呼称し、後者の優位性を説いたが、必ずしも後者のみで拒否が可能とは限らない。これとは別に、そもそも戦いにおける勝利とは敵に敗北を認めさせる事であるという見地から、攻撃側の意図そのものを破壊する、つまり意図の源泉である政治中枢への打撃や、核戦略における相互確証破壊の考え方である目標や目的そのものの無効化という考えもあるが、これらは別の機会に論じたい。結論的には、防御側の攻撃側の意図の拒否とは、目標としては消極的な風に見えるが、典型的には逆襲と言った積極的な方法を取り得るものであり、むしろ防御側は積極性を持って受動に陥らないように戦闘しなければならないものである。少なくとも、徒に受動に陥るままであれば、攻撃側にしてみれば自らの計画が順調に運ぶ事となり攻撃目標の達成は近づく。つまり、防御側の攻撃側の意図の拒否の為の攻撃側の兵站能力破壊という手段は、攻撃側の計画に基づく時系列を破壊するという意味に他ならない。

ここで、最初に述べた闘争における時系列で示した通り、敵の攻撃に対し防御側は当初は後退、そして遅滞という行動を行う。本来的には、後退や遅滞は単純な減殺や時間稼ぎでしかないのですべきではない。しかしながら当初における攻撃側は原則的には新鮮かつ強大な部隊を投入する場合が多く、十分に防御側を打倒可能と判断しなければ、助攻等の限定的な拘束等を目的とした攻撃を除いて攻撃をするとは考えがたいので、攻撃衝力は強大となる。少なくとも、攻撃側は何時如何なる場合に攻撃するかを決定する主導権を有している以上、自らに有利な場合に攻撃を行うと言える。結果、防御側は戦闘行為を企図していなかった場合、後退をして時間を稼ぐ必要性が出てくる。遅滞においても、決定的な決戦を回避しつつ時間を稼ぐ術である事から、本質的な性質は同じであると考えられる。しかし、この間に攻撃側の後方連絡線は延長し、攻撃側は通常の移動ではなく攻撃前進を継続しなければならない。さらに、防御側は後退の間も拒否行動や散発的な戦闘を行うので、これによる戦闘力の損失、後方連絡線への圧力が発生する。

これにより、十分なところまで攻撃側の攻撃衝力を減殺することができれば、その時点で防御に移行する。防御とは攻撃と同様に決戦を求める行為である。なぜならば、後退や遅滞が決戦を回避する事が主目的なのに対し、防御は決戦を回避せず攻撃側の決戦の意思に対して防御を以って応えるからである。では、何故、積極的に攻撃に打って出ないかと言えば、それはクラウゼヴィッツの言うように「防御が攻撃よりも強力な戦争形式である」からであると考えられる。陣地を構築した場合、これによる防御の効果は非常に強大であるし、主導権という意味で考えれば防御側は戦場を選ぶ自由、もっと言ってしまえばクラウゼヴィッツの言う通り侵略者は平和的であり攻撃側は抵抗があるからこそ戦闘をするわけであるのだから、防御側は戦闘をするかしないかという自由を保持している。こういった優位を発揮し防御を以って攻撃側の攻撃衝力を破砕し、この瞬間で攻撃側の攻勢限界点を見極め、攻勢転移をする事により、最終的には防御側が攻撃側となるようにする。

前述の通り、防御は攻撃よりも強力な戦争形式である。では何故、防御側は攻勢転移をしなければならないのだろうか。それは単純な理由で攻勢限界点に達し、攻撃の続行が不可能になった攻撃側は、攻撃を停止し、次の攻撃の為に後退し再編成・休養を行い、また作戦が実施できるように企図するからである。この企図を阻止するには逆襲をし、逆に攻撃側を打倒せねばならない。これこそ主導権の重要な点であり、攻撃側が攻勢限界に至る、つまり奇襲(時間的な拘束)や戦闘力の優越により防御側を物理的、心理的な不自由に陥れ、攻撃側を自由な状態に維持することが出来なくなった時に、防御側は主導権を奪取するチャンスが生まれる。ここで防御側は、これを生かして攻勢転移をしなければならないのだから、攻撃側を不自由に陥れる為に逆襲をする必要性が出てくる。

この防御側の一連の時系列の代表例にナチス・ドイツのソ連侵攻がある。当初、強大な兵力を集中したドイツ軍に対し、ソ連軍は粛正による軍の弱体化やドイツの侵攻を予測していなかった事による準備不足により苦戦を強いられた。しかし、モスクワ正面にてドイツ軍は兵站線の伸びやソ連軍の頑強な抵抗、例年にない早期の冬の到来等により攻勢限界に至った。翌年の夏季にブラウ作戦、翌々年の夏季にチタデレ作戦とドイツ軍は攻勢作戦を取るが、ことごとく失敗し、逆にソ連側に引導を渡す事になり、ソ連軍はバグラチオン作戦を発動し逆襲から攻勢転移をして、最終的にはベルリンを陥落させドイツを敗北させた。

攻撃の基礎とは、攻撃衝力を失う前に攻撃目標を達成する事であり、防御の基礎はこの攻撃を失敗させる事である。つまり、この相互作用の為に攻防の時系列が発生すると考えられる。また、この一連のシークエンスは大サイクルの中に中サイクルが、中サイクルの中に小サイクルがあるといった形式になり、これが戦略、戦術、戦闘といった規模の分類になると考えられ、それぞれのレベルの間の相互作用により上位サイクルが決定するというように考えられるが、これについては今後の課題にしたい。

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